ポール佐藤の「まちの音まちの色」第9回

新しい年を迎えることは、やはり改まった気分になるもので、どんなに忙しくても、一年を振り返って、あれこれ反省したり、計画を立てたりするものだ。

 ここ数年、お正月からほぼ一ヶ月かけて、一年の目標を立てている。新しい手帳の裏表紙に、箇条書きで書き連ねる。書き方にコツがあって、何をするとかしないとかではなく、達成したとか実現したという言い回しで書くのだ。つまり今年の大晦日の日記を予言する感じ。たとえば英会話を習得したいなら、「毎週休まず教室に通う・・・」云々ではなく、「今年は三沢のバーで知り合ったトムと家族ぐるみの付き合いができて会話も上達したけど、食事がアメリカっぽくなりがちで太ってしまった」とかなんとか。

 妄想と言わないでほしい。言葉は魔法です。書いてしまえば夢も一人立ちして実現に向かって歩き出します。具体的で妙に真実味がある文章にすると更に効果的。
毎年、箇条書きの最後に「今年の締めくくりに、年末ジャンボで一等当選するなんて気絶しそう! 前後賞は誰か他の方に…と、バラ一枚だけ買った奥ゆかしさがよかったのか?」なんて書くのだけれど、さすがにこんな欲深なのは一生実現しそうにない。

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