第14回全国農林水産物直売サミット(2015年10月22・23日秋田市)
2015年10月22・23日秋田市で行われた第14回全国農林水産物直売サミット
です。朝市と産直の関係は?
協同組合湊日曜朝市会の上村隆雄理事長は、八戸の産直、JAアグリマーケット八菜館の出荷グループ「八菜館友の会」の会長も務めています。今回のサミットには全国各地から産直の団体が参加しています。朝市と産直は、関係ありそうで、直接的な関係はないのです。両方に共通しているのは地場産品、特に農業などの第一次産業が主力商品ということがあります。
違うのは産直は施設での販売、朝市は主に露店での対面販売ということでしょうか。しかしどちらも地域に密着した地産地消を軸とした販売ルートだということではないでしょうか。
サミット会場で目が引きつけられたのは、あちらこちらに貼られている「秋田おばこ」のポスター。
「あきたびじん」と思っていたら小さく「つ」の文字。「あきたびじょん」。写真家の巨匠木村伊兵衛が秋田美人を撮影した作品「秋田おばこ」を使用して梅原真さんがデザインしたものでした。1953年(昭和28年)に大曲市(現大仙市)で撮影された作品だそうです。
サミットでの講演は、全国農産物直売ネットワーク代表の今村奈良臣氏(東大名誉教授)による「農産物直売所は6次産業化のトップランナー」。
強く心に残ったのは、23年前に発想した農業の6次産業化ですが、当初は「1次産業+2次産業+3次産業=6次産業」という定式を後に「1次産業×2次産業×3次産業=6次産業」と改めたことでした。
農業(1次産業)、加工(2次産業)、販売・情報(3次産業)を総合的に展開を図る6次産業化。しかし、ともすれば6次産業化の路線は流通・販売企業が中心となりがちで農業が原料供給の地位に留まることに警鐘を鳴らし、あらためて農業が主役であり基本だと主張します。
足し算から掛け算にしたのは、農地や農業がなくなって0になれば、全てなくなり、主役は農業部門であるという定義なのです。
「近年の農業は農業生産、食品原料生産のみを担当するように仕向けられてきた経過があり、2次産業的な部分である農産物加工や食品加工は食品製造の企業にとりこまれ、さらに3次産業的な部分である農産物流通や農業・農村にかかわる情報やサービスなども、そのほとんどは卸・小売業や情報サービス産業に取り込まれてきた。これを農業・農村側にとりもどそうではないかというのが、6次産業の提案」(農業から生み出された付加価値を農村側に取り戻す)です。
その後6つの分科会に別れて話し合い、全体の発表会と交流会が行われました。
農業ビギナーとして、その具体化をどうすればいいのか大いに考えさせられるサミットでした。
さて翌日は、横手市「ふれあい直売十文字」を見学した後に、町おこしグループ『蔵ッカーズ』が館鼻岸壁朝市に来てくれたことのある横手市増田町を見学してきました。
歴史ある立派な蔵が通りに並ぶ歴史的情緒のある町を散策しました。帰りに閉店間際の大館市「陽気な母さんの店」に立ち寄りました。
→サミットの様子は八戸写真帖で。下は内蔵のある町増田町です。
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