朝市ウォッチング

館鼻岸壁で感じるロンドン~朝市さばのマルカネ

イギリスに憧れて「フィッシュ・アンド・チップス」

八戸市出身のレスリング女子・伊調馨選手と小原日登美選手の活躍が楽しみなロンドンオリンピックは、いよいよ7月27日に開幕ですね。
 イギリスといえば「料理がまずい」という悪評がある一方で、「イギリスはおいしい」という林望先生の本もあります。実際のところは、残念ながら行ったことがないので分かりません。
 イギリスで憧れていたものの一つが「フィッシュ・アンド・チップス」。高級料理とかいうものじゃなくて、ファストフードに近い庶民的な食べ物だと思います。小説かエッセイの一シーンにありました。夕暮れ時のテムズ川河畔、黒ビールとフィッシュ・アンド・チップスを手にして散策する一人の作家……ハードボイルドだろぅ!
 イギリスを代表する料理の一つが庶民的、B級ご当地グルメ的なフィッシュ・アンド・チップスだとされると、ほのぼのした気分になります。
 フィッシュ・アンド・チップスは、つまり、白身魚のフライにジャガイモのから揚げ(フレンチフライ、フライドポテト)を添えたものです。

とある日曜日の朝、館鼻岸壁朝市岸壁朝市。
 近づくロンドン五輪に触発されてか、「ロンドン、ロンドン、ロンドン」という昔聴いたようなメロディと、クラッシュ「ロンドン・コーリング」London calling to the faraway towns. Now that war is declared-and battle come down……が耳奥で交互に鳴っています。


館鼻岸壁朝市マルカネ

偶然、「フィッシュ&チップス」300円の表示を見つけました。
 使っている白身魚はあまり耳慣れない魚「オヒョウ」だそうです。
 オヒョウは巨大なカレイで、イギリスでは、フィッシュ&チップスに一般的に使われる魚だそうで、ムニエル、フライもおいしいとか。
 「フィッシュ&チップス」を出しているのはマルカネ(合同会社マルカネ)さん。このオヒョウのカマ(頭の付け根のヒレがある部分)を唐揚げにしたフィッシュ&チップスを春から八戸朝市デビューさせました。
 魚がホクホクして、おいしいです。さすがに朝からビールというわけにはいきませんでしたが。


フィッシュ&チップス

●ロンドン・オリンピックに向けてトレイも特別にしました。

震災にめげず会社を創業


合同会社マルカネ

合同会社マルカネ代表の秋山兼男さんは、昨年2011年3月11日の東日本大震災で、勤めていた市内大手の会社が被災、解雇になります。同年8月1日に元同僚の大濱さんと、合同会社マルカネを創業しました。
 秋山さんは長年、東京の大手加工食品会社で営業をしていた経験があり、その頃の商品を大量に売って、勝った負けたという流通の世界に疑問を感じていました。何か違う、自分は何か違うことがしたいと、ずっと頭にあったそうです。
 「朝市はマーケティングの場と考えているんです。自社の製品を東京にじかに持って行く気はなく、まず地元に認められたい。地元に認められた物でなければダメですよ。地元に認められてから東京に出すという順番が正しいと思っているんです」
 奥さんの絹子さんがキッチン担当、娘さんの西尾優子さんが広報と経理、自社のホームページを大濱さんの奥さんが担当し、八戸工業大学感性デザイン学部の学生アルバイト・西塚桜さんが、チラシやパッケージのデザインなどを作っています。
 チーム・マルカネ(マルカネ鯖家族)、震災に負けないで明るく元気にがんばっています。


合同会社マルカネ


 ◆マルカネ商店 朝市セット(7種類 7品しめさば、とろさばたたき、しめさば醤油漬、しめさば小雪、糠干しさば、糠干しカレイ、沖漬風いか塩辛)2,000円

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