お花ちゃんを探せ!? 期間限定の飴屋さん 〜お花ちゃんのべっこう飴屋
赤、青、黄色。色とりどりに咲いた飴の花。
「あなたラッキーねぇ。うち、幻の飴屋って言われてんのよ」と、店主の“お花ちゃん”こと花生久子(はなおいひさこ)さんは笑います。
それもそのはず、お花ちゃんが館鼻岸壁朝市に出店するのはだいたい初夏までで、それ以降はほとんど出ていないのです。「ウォーリーを探せ」ならぬ、「お花ちゃんを探せ」状態?
20年あまりのキャリア。知り合いの露天商に飴の作り方を教わったのが始まりです。弟子の独り立ちを見届けるかのように、師匠は1年後に他界。お花ちゃんは会社勤めを辞め、飴屋一本で生きる決意をしました。
「遺志を継ぐってほど大げさじゃないけど、やめられない気持ちになっちゃって。仕事は?って聞かれて露天商だって言うと、いろいろ言う人もいるけどさ」 館鼻岸壁朝市にはスタート当時から出店。夏から秋にかけては青森県・岩手県各地のイベントやお祭りを飛び回ります。
ご主人が退職を迎えてからのここ10年は、二人三脚で仕事を続けています。文句を言い合いながらも、楽しそうにパイン飴を作るふたり。「なれそめはヒミツ」…って、なんだか甘酸っぱい。この日一番人気だった、いちごミルク味のべっこう飴みたいです。
手を動かしながらも目はお客さんを追い、常連さんや知り合いに明るく声をかけていく。口八丁手八丁とはまさにこのことです。八戸市白銀町出身のお花ちゃん。お母さんは魚を背負って行商に歩くバリバリの「イサバのカッチャ」だったそうですから、そのDNAを受け継いでいるんでしょう。
こんどは昔なつかしい「りんご飴」。鍋で温めた飴に手際よくりんごをからめていきます。りんごはすべて、青森県産「アルプス乙女」。県内でも生産者が少ない品種なので、収穫時季に1年分仕入れて冷蔵庫で保管しているとか。
「色々試したけど、やっぱりこれじゃないと」 譲れないこだわり。仕事へのプライドが垣間見えます。
館鼻岸壁朝市でお花ちゃんの飴が食べられるのは6月まで。東側駐車場近くの「はる農園」さんのおとなりに出店しています。
甘い飴っこ(南部弁では飴のことをこう呼びます)は、朝市の本格コーヒーにも案外、合うかもしれないですよ!
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