4年目の311
4年目の311を迎えました。
あまりに膨大な悲しみと虚脱、そして憤りを抱えたまま過ごしてきた多くの、本当に多くの人がいると思います。
八戸もまぎれもなく被災地であり、普段は穏やかな人たちでも、震災の記憶に話を向けると、饒舌な言葉を伴ったそのほとばしる思いに触れることはままあります。
館鼻岸壁朝市は間もなく15日から再開します。
4年前、朝市が始まる2日前の金曜日に、東日本大震災が起こりました。毎年、避難訓練を行っていた湊日曜朝市会ですが、震災以降は3月11日と決められ、特別な意味を持つ訓練行事となりました。
目に見えて復興が進んでいるような光景も見られる一方で、何も進まず全く変わらない現実も伝え聞きます。中でも最も目に見えないは、一人一人の心の風景でしょう。心の中の311は、決して風化せず、思いの色を深くしていると想像します。
阪神淡路大震災から20年、太平洋戦争の敗戦から70年。日本あるいは世界が今まで歩んできた道のりが重なって見えたりすることがあります。
折しも日本を訪問していたドイツのメルケル首相が講演で、ヴァイツゼッカー独大統領(当時)が行ったスピーチ「過去に目を閉ざす者は、現在に対してもやはり盲目となる」(1985年『荒れ野の40年』)を引用したといいます。
目に見えない心、見えにくい時代の変化にも、目を閉ざすことなく前に歩みたいと思います。
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