みんなちがって、みんないい
こんにちは、ユキパル女です。
先日、maison de fanfareの中村佳代子さんが開いたトーク&スライドショー「つーリスと・ニッポン」にあそびに行ってきました。
話し手は、雑誌『Re:S』(りす)の編集長で、現在は秋田のフリーマガジン『のんびり』の編集を手がける藤本智士さん。やわらかな関西弁で、日本中をかけめぐる旅で出会ったすてきな人々や、大切にしている想いを話してくださいました。
「『のんびり』はね、〝ノンびり〟なんです。ビリだとか一番だとか相対的な価値じゃなくて、自分のまちを誇りに思って、よその良さも認めあえたら、いいよね。『こっちにはうまい酒とうまい飯があるぞ』 『こっちだってうまい酒と飯があるぞ』 『そうか、お前んとこにもあるか、いいねぇ!』って」
地方に生きる1人として、この言葉は本当にあたたかく、胸に響きました。そしてむかえた日曜日の朝。コワモテな(でもじつはやさしい)花屋の龍虎克彦さんが言いました。
「『野菜も果物も花も、どこでもあるけどさ。あんだとこやしてしゃべって買うほうがおもしろがべな(あんたとこうしておしゃべりして買うほうが、おもしろいでしょう)』って言ったばぁさまがいてな。これは商売、がんばんねぇばと思ったよ」
館鼻岸壁朝市で買えるものは、スーパーやショッピングモールでも買えたりします。買うとどれだけ得だ、便利だとか〝相対的価値〟ではかったら、朝市って、あまり魅力的な場所ではないかもしれません。(お値段はかなりお得ですが) みんな早起きが好きかといったら、そうでもないでしょうし。
それでも毎週、こんなにもたくさんの人が館鼻岸壁朝市に集まるのは、龍虎克彦さんがいるから。上村隆雄さんがいるから。荒沢忠明さんのしおてばがおいしいから…。
何とも、どこともくらべる必要のないうれしさや楽しみが、ここにあるからじゃないでしょうか。
「みんなちがって、みんないい」 10月最後の館鼻岸壁朝市。金子みすずさんの詩と、紅玉の甘酸っぱさが、心にしみました。
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