和菓子の木型
土曜日が秋分の日でした。
これからだんだん夜が長くなる、と思うと少しさみしい感じがします。
こうやって一年があっという間に過ぎていく、という焦りにも似た気分。
暑かった夏も、過ぎてみればあっという間だったような「祭の後のさびしさ」というか、「もののあはれ」というか。
なだらかに季節が過ぎるんじゃなくて、いきなり変わってしまうような気もします。
夜が明けるのが遅くなったので、館鼻岸壁朝市の人の出も次第に遅くなってきています。
お盆時などは、朝5時にはすでに駐車場に入りきれない状態だったのが、そのピークがずれてきているので実感があります。
お菓子の木型を並べているお店があります。
最初は少しだけ、ひっそりと並べていたように記憶がありますが、今はお客の人だかりができています。
お菓子作りの型として実際に使うのはもちろんですが、飾って眺めてもいい見事な細工です。
今では作る職人さんもいないらしいので、貴重なものでしょう。
どこかで見かけたオヤジさんが、お店の人のようにお客さんに説明していました。
海の朝市の「古心堂」さんでした。
さすが骨董のプロだけあって説明に熱がこもります。
「この富士山と鶴、松のあしらったのは貴重だよ。でもちょっと反ってて惜しいな」。
多くは青森市の元木商店で製作されたもののようです。
もともと野辺地の和菓子屋さんがパン屋さんに変わり、使わなくなったものを預かって売ることにしたそうなのです。
すべて一品もので、見れば見るほど、その細工と意匠が素晴らしい。
なくなる前に、買わないまでも一度ごらんになること、おすすめします。
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