めざせ! 紅白〜SAILING 新たな航海。(後編)
道の駅とかに泊まったし、部屋も借りて。半年くらいいましたから。震災前からですね。震災後は、付属みたいなもの。あんなによくしてくれた人の家がなくなった。自腹でもなんでも、八戸に直接義援金持ってくるしかないと思いました。
ナオ
震災復興で作った歌なんですかって言われますけど、違うんですよね。
中心街が衰退していく、なんとかしなきゃってときに、まちの役割を考えた。まちって、ものを売るだけじゃない。情報発信の役目もあって、そのうちの一つに歌もあってもいいでしょって思ったの。なんでセーリングに頼んだのかってよく聞かれるんですよ。まず、(ここに)来たじゃん?
で、自力でツアーして歩くじゃん。だから三栄会がプロモーションしなくても八戸の宣伝になる。
タカシ
歩く広告塔みたいな。
でも合うと思いますよ。スピード感があるとこが一緒。意外と似てる。
ゴウ
僕が『きみまち』歌ってすっごい楽やったのが、八戸出身のメンバー誰もいないんですよ。ほんまに縁もゆかりもない僕らによくしてくれた八戸に、ふるさとの歌をうたって恩返しする。シンプルにいけたんで。
日本初、商店街組合の音楽レーベル「三日町三栄会」
ゴウ
若い子はCD買わないんですよ。だからある程度年配の方をターゲットに、後から若い子を取り込もうと。流通もプロモーションも、今までのやり方が通じなくなって、僕らは新しいやり方をつくっていくんだと思いました。おかしいんですけど、今は、何やってもね。ハードロックやっても年配の方にウケる。これはなに?と思った。
最近は若いファンも増えてきて「知ってる〜!」とか言われて、ドキドキしますね(笑)。今まで「これでおいしいもの食べ」っておばちゃんが千円くれたりしてたのが。
出町
今年3月、正式に音楽出版社になりました。
ゴウ
三栄会は、古い体制とかしがらみのない、日本でもっとも新しくてクリーンなレーベルかも。その代わり、自力がある程度あるアーティストじゃないと入れないかもしれませんが。
なんでしょう。今は〝歌謡ロックバンド〟ですからね。もともと美空ひばりさんの歌とか歌うの、すごい嫌だったんですよ。嫌いなことやるのがプロだと思ってたから、平気でしたけど。
ゴウ
最初に大阪でホテルの営業に行ったとき、演歌歌えなきゃ歌手じゃない、みたいなことを言われたんですよ。で、やったら、これがやたらウケて。
ナオ
初めはおちゃらけの部類でしたが(笑)。
ゴウ
やってたら、僕らのオリジナルのCDの売り上げもすごくよくなってきた。1万枚くらい売れて、機材もいろいろ買えたんです。演歌のCDも出そうとか、そこで固まってきてレパートリーになった。お客さんが喜んでくれると、その曲を好きになります。最近『川の流れのように』好きですもん。
5歳くらいのとき、美空ひばりさんの『越後獅子の唄』を親父に殴られながら練習したんです。俳優やってたんで必要だってことで歌わされて。〽笛にうかれて〜、ボカ!って、フレーズごとにドツかれて、もう、大っ嫌いだったんです。
嫌いでしたよ〜。親父が出てくると。
美空ひばりさんの歌の中で、有名で一番難しいのは何?言うたら、「みだれ髪」と聞いたので。なら、それをやろうと。でも、一流のプロが作ってるだけあって曲の完成度が高いんで、実は歌いやすい。さすがです。
目標は紅白出場、夢もつ若者が集まるレーベルに
出町
みんな最初はそう言うの。キャバレーを回って…みたいな。まず違和感があるのが、衣装。けど見た目と中身にギャップがある。礼儀も挨拶もきちんとしてるし、実力もある。きちんとお客さんをノセてくれる。
ゴウ ありがたいですよ。いろんなとこでワガママしてるんですけど、こうやって、出会いと人には恵まれてます。でね、思うのが、裏表なくいこうってこと。バレるウソついてとりつくろったって、しょうがない。そう思ってやってると、同じ考えの人がついてきてくれます。それで僕ら、ここまで来れましたし。初対面でケンカした人も、今は応援してくれてる。
もっと全国区になるのが、まずは目標。『きみまち』で紅白も出たいです。『きみまち』でここまで来て、カラオケにも入ったんで。皆さんどんどん歌って、NHKに投書してください!
世の中って汚い反面、本気でやったら動くんですよ。だから皆さんが動いてくれると、社会が動くと思います。
次は三栄会のレーベルをもっと大きくして、関係してるまちを活性化したい。ミュージシャンとしても、レコード会社としても、ビジネス的にもいいものを作って、できれば商品の流通もつないで。三日町三栄会レーベルに、全国から夢持った若者が集まってくるような…。そんな風になりたいですね。
そこにはウソがないっていう場所にしたい。実力がないのはダメだけど、力があればちゃんと世の中に出てこられるような。あとは…テレビ局欲しいですね。中央ビル空いてるし(笑)。ねぇ、プロデューサー?
めざせ! 紅白〜SAILING 新たな航海。(前編)
ライブ写真
★『夏!!海フェスタ’12漁師うまいもん みなと博ランカイ』
(館鼻岸壁=2012年8月5日)
★第16回橋本佳代シャンソン講座発表会 「巴里の風にのせて」
(八戸市公会堂=同9月9日)
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。