コロナでノー・タイム・トゥ・ダイ
しばらく映画館で映画を観ることから遠ざかっていました。コロナ禍で巣ごもりというだけでなく、何となく関心が薄れてしまったという変化がありそうです。もともとそれほど映画好きでもなかったのかもしれません。
それが最近、3本続けて映画館で観ました。
松竹映画100周年記念映画という『キネマの神様』(山田洋次監督)。主演を予定されていた志村けんさんがコロナ感染で急逝して、深い交流があったという沢田研二さんに急遽代わりました。緊急事態宣言下の日本社会、映画館の苦境も描かれます。沢田さんに志村さんの姿が二重写しとなって見事でした。
『MINAMATA―ミナマタ―』。1970年代、熊本県水俣市の水銀中毒(水俣病)を記録した史上最も偉大なフォトジャーナリストの一人とされるユージン・スミス。自ら製作を務めたジョニー・デップがその役を演じて、なりきっているという高い評価を得ています。世界の公害汚染を静かに訴えているようで、現在のコロナ・パンデミックと重なります。
さらに『007ノー・タイム・トゥ・ダイ』(死ぬ時ではない)。ボンド役6代目のダニエル・クレイグ主演の5作目にして最後の作品。個人的にはショーン・コネリー以来、もっともクレイグのボンドが気に入っていて、こればかりは全作品を映画館で観ているので楽しみにしていたのだけれど、コロナで2年公開延期となりました。
日本でコロナ感染者が減っています。無論それはいいことなのですが、ワクチン接種の効果ということはあるにせよ、原因が専門家ですらはっきり説明できないところに不安もあり、「本当であれば」という疑いが微かに残ります。このまま収束してくれるのか第6波が来るのか、誰にも断言できません。そうこうしているうちに菅氏から岸田氏へと総理大臣が替わってすぐさま衆議院解散。あっという間に政局化して世間はしばらく選挙一色となるのだと思うと……何だかなぁ。無関心ではいられませんが醒めた気分が募ります。募集ではありません。
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