
vol.22 整える。~八戸の冬と身体~

八戸に帰郷して6回目の冬を迎えました。
冬になると、決まって悩まされる感情があります。
「やばい、素早く動けない」。
身体が重く、思うように動かせない日が続くと、つい焦ってしまうのです。
もともと私はせっかちな性格。
ゆっくり準備するより、早く動き出したい。
思いついたらすぐに体を動かしたい。
だから冬になると、身体より先に気持ちばかりが前のめりになります。
頭の中では、もうとっくに車に乗り込んでいるのに、
現実の身体はまだリビングで靴下を履く段階。
気持ちと体の時差を、毎朝調整しなければなりません。
東京にいた頃は、その感覚がほとんどありませんでした。
八戸ほど寒さは厳しくなく、スタジオに入ればすぐに身体が動く。
ウォームアップもそこそこに、最初からトップスピードで練習できてしまう。
あの環境は、ダンサーにとって恵まれていたと思います。
でも八戸の冬は、そうはいきません。
寒さで関節は固く、筋肉も目覚めるまでに時間がかかる。
無理に動かそうとすると、踊りはすぐに崩れてしまいます。
冬は、「頑張れば何とかなる」が通用しない季節。
だからこそ、私はここで一度立ち止まるようにしています。
焦る気持ちをいったん横に置いて、
暖かい季節の3倍、ウォーミングアップに時間がかかっても仕方がない。
そう自分に言い聞かせます。
速い動きができない日もある。
トップスピードに入れない日もある。
それでも、踊りから離れないこと。
身体を壊さず、春につなげること。
八戸の冬は、ダンサーにブレーキをかけます。
でもその分、「整える」という感覚を、日々の寒さの中で教えてくれました。
止まりながら、戻しながら、少しずつ。
この冬も、そんなふうに身体と向き合っています。
みなさんは、季節で身体が変わるなと感じること、ありますか?





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