初めての衣装

 今シーズン、私のダンス教室AOREVAの初心者クラスのメンバーがおそろいの衣装を作った。
 現在の初心者クラスのメンバーはステージ初挑戦の生徒がほとんどで、まだ自分の衣装というものをもっていなかった。
 提案した時の生徒達は、
「自分が衣装をきていいんでしょうか?!」という戸惑いと、
「衣装を着てみたい!」というワクワクした気持ちの両方で揺れているように見えた。

 AOREVAの衣装デザインは全て講師である私がしている。
 曲のテーマに合わせたり、showのイメージに合わせてデザインを考えることが多い。

 

 今回は以下の点を考慮してデザインをした。
   ①「それ」っぽく見える
   ②高額ではなく
   ③作りやすい

①「それ」とは、ダンサーっぽく、タヒチっぽく、上手な人っぽく。のことだ。
②タヒチアンダンスの衣装は、自然由来の材料を使う。
 羽根、貝殻、植物などが使われる。
 そうなると、どうしても高額に。
 初めての衣装でいきなり値が張ってしまうと抵抗感もあるかと思い、とっつきやすい予算に収まるようにした。
 なんでもかんでも値上がりしている世の中で、金額面での工夫が一番大変だったかもしれない。

③衣装は手作り。
 業者に頼むことができるが、私は自分で作ることにこだわりがあるので手作りにしている。
 生徒には、自分で作ってみたい人は自分で。
 作る自信のない人は私が作る。
 というように声をかけている。

 初めての自分専用の衣装を手にした生徒たちが、嬉しそうな表情をしながらも
「これを着て踊るんだ…」という実感と緊張感がわいている様子だったのが印象的だった。
頑張って自分で衣装制作に挑戦した生徒は、「時間をかけて作ったから衣装がかわいくてかわいくて、ペットをなでるように大切になでて管理しています」と言っていた。

 この生徒は、きっとダンスにも気持ちをこめて丁寧に踊ってくれると思う。
 衣装をそろえたことがきっかけで、これからもタヒチアンダンスの世界を楽しんでくれたら良いなぁと願っている。

 

 

 

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