ジーパン学長コラム第3回 『カモメ見つめ、笑顔で輝く八戸人。』
素敵な町には、必ず街角に音楽とニヤリとする落書き。そして新鮮な食材が並ぶマルシェ。のんびり時間を忘れられるCaféがある。
そしてもうひとつ。スポーツを心から楽しみ輝いている人たちがいることが、心に残る素敵な町の特徴だ。
これはニューヨークからアフリカの片田舎まで、70か国近く見聞して発見した共通項だ。
音楽、アート、スポーツは、過去の日本がしがみついてきた価値観ではなく、金銭で換算できない人間としての豊かさの指標なのだ。
雪が溶けると市民は早朝から川沿いをウオーキングし、うみねこマラソンにも大勢のアマチュアランナー達がチャレンジする。
サッカーでは頂点を目指すヴァンラーレ八戸の躍進。甲子園や神宮に八戸の名前を轟かす八戸学院光星高校野球部と八戸学院大学硬式野球部。冬には氷都八戸を拠点とするアイスホッケーアジアの覇者、東北フリーブレイズから市民までが幅広く氷と親しむ。
もちろん女子レスリングなど世界で活躍するトップアスリート達をも多く輩出する八戸。
音楽、文化、スポーツ、豊かな町を形成する要素を全て兼ね備えている。
こんなに全てにおいて輝いている町は世界でも数少ないぞ。高速道路も空港も、新幹線も外国航路も、そして国立公園まである町だ。どうだ、まいったか。
しかし欠けている要素がひとつある。
健康への意識。特に食生活や嗜好品への意識の低さは、何とかしなければならない。
喫煙問題やインスタント食品への意識の低さには驚く。
パーティー会場の各テーブルに灰皿があるのは当たり前で、ある銀行の講演会では、受講者の机に灰皿があったのには驚愕した。
青森県は所得が低いと嘆く割にはタバコを吸い、高額納税し、不健康な食生活から医療費を沢山払っている不思議な人たちが多い。
加齢は体の酸化が大きな要因だ。日本抗加齢医学会に所属する私が言うので間違いない。
健康で若々しく長生きするには体の酸化を少なくする事。抗酸化作用のある食べ物を、積極的に摂取することが大切だ。
八戸周辺は、実は抗酸化作用のある食べ物の宝庫。多種多様な果物はもちろん、海草類などの海産物も豊富で、実にバランスが良い。脂質も体に良い青魚からの理想的な新鮮なオイルを摂る事ができる。産直で格安に手に入る鮮度の高い野菜類も、生で食べる事をおススメしたい。
各種酵素やミネラルなど、大切な栄養素をなるべく生で食べるローフード食生活がハリウッドでは定着している。加えて最近注目されているのは、豆類や雑穀などのマクロビオティック食材だ。
南部の貧しさの象徴だった雑穀が、世界で注目を浴びているのだ。青森県の平均寿命は日本でも最下位クラス、と三村県知事以下みな嘆く。
日本国内では確かにそうだが、物差しを世界で考えると、青森県は世界でも長寿トップクラスだ。堂々と、世界のなかでは青森県は長寿な地域だと胸を張れば良い。
日本でも有数の日照時間と日本一の早起きを誇る八戸。手軽なウオーキングやランニングで有酸素運動をし、朝風呂に入り、生の抗酸化作用のある美味しい食材を食べ、音楽や文化を楽しむ。
なんと素敵なライフスタイルの町だろう。いつかは、「軽井沢やハワイに住みたい」ではなく、「八戸に住みたい」と言われる未来は妄想だろうか。
何もない!絶望的イメージを全国民に与えた津軽出身のあの演歌歌手と、津軽海峡冬景色の心まで凍える寒々しいイメージを八戸にまで印象づけた演歌の歌姫を、小林市長は訴えるべきである。
このとばちりマイナス印象によるマイナス経済効果は計り知れない。
カモメを見つめて泣いているのは津軽の方々であり、我々八戸人は年中素敵に輝いているのだ。
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