ポール佐藤の「まちの音まちの色」第2回

たとえば陸奥湊駅前の魚菜市場、あるいは市内各所の日曜朝市で、観光客が何より楽しんでいるのは、『イサバのカッチャ』とのやり取りなのかもしれない。遠方からのお客様にとって、みなと訛りはもはやスペイン語に聞こえているのではないか? 身振り手振りで買った魚を、その場で朝ご飯にいただきながら、こっそり異国情緒も味わっているに違いない。

いつだったかラジオのインタビューで、八戸の観光について誰かがこんなことを言っていた。「観光客に向かって、八戸は何にもないところだ、なんて、謙遜でも言って欲しくないんです。失礼なことだからです」と。

ホントその通りだなと思った。地元の私達が、まず八戸を楽しみつくさなくちゃ、どうしてお客様をもてなすことができるだろう? 種差海岸や新鮮な海の幸だけではなく、ここにいる『ひと』そのものが、一番の観光資源なのではないのか? 旅人は訪れた地の人々とのふれあいを通し、ガイドブックには載っていない、それぞれオンリーワンな思い出を胸に帰って行くのです…。

また一人よがりに熱く語ってしまったが、そんな自分の熱に浮かされて、私は横丁の屋台を徘徊するのであった。あるときはギターを持ったインチキ流し。札幌からのお父さんに、リクエストは聞くが、やるのは知ってるレパートリー。またあるときは即興の似顔絵描き。これがまたインチキ。沖縄出身というあのご夫妻、似てない絵を押し付けられて、まだ怒っているだろうな。

 
いいか悪いかはひとまず置いておいて、自称ゲリラ観光大使「ポール佐藤」の暗躍は続くのでした。 ♪

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