2019年7月号の編集室〜耳よりの幸福。
「眼福(がんぷく)」と言って、いいものを目で見た幸福を表す言葉はありますが、いいものを聴いたという言葉はあるのかな、と検索してみたら、yahooベストアンサーでは、日本語にはないが、しかし中国語には「耳福」もあり、さらにはご馳走にありつくことの「口福」もある様子。
耳福だなぁと感じたのは、7月12日に予定されている『彩画堂45th記念コンサート』のリハーサル(はっち2Fステージ)に取材で立ち会えた時のこと。
クラシックにそう詳しくはないけれど、チェンバロ、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラの生音の響きを間近に聴けたのは、まさに耳福。聴いているだけで何やら俗世の垢が落とされるよう――と言ったら大袈裟かもしれませんが、特に古楽器のチェンバロは、その音の調べがはるか天上から降りてくるようであり、身体の奥底に直に沁みてくる心地よさでした。
クラシックだからと身構えるものは何もなく、広く自由な空間に私の心が漂っておりましたとさ。
この記事へのコメントはありません。