レコードの長い旅
ひょんなことから、アナログレコードを立てつづけに聴いている。押入の奥で眠っていた、数えたことないけれど数百枚のレコードはジャズ、クラシック、日本のポップス、そして洋楽ロックが最も多くて、演歌、歌謡曲はほぼなかった。
レコードに針を落として音楽を聴くなんてことは、これからはないのだろうと思いながらも、ジャケットも大きなレコードには当時の記憶までも溝に刻まれているようで、捨てるには忍びなく残しておいた。
しばらく前からバイナルレコードとか呼ばれて人気が復活してきた。一過性のものかと思いきや、それが長く続いていて、先日もとある洋風居酒屋で地元出身のミュージシャンが制作リリースしたというアナログのシングルレコードを見せてくれたりした。配信だ、サブスクだという一方で、デジタル対応のレコードプレーヤーが通販サイトにも様々出ている。
10数年ぶりにターンテーブルに載せた1枚にサイモン&ガーファンクル・セントラルパーク・コンサート」がある。そしたら偶然にもテレビの番組表で、NHK「アナザーストーリーズ 運命の分岐点『復活 ~サイモン&ガーファンクルとセントラルパーク~』」を見つけてさっそく録画予約して視聴した。
UKIPAL7月号の取材で、デビッド・マシューズさんからじかに、その半世紀近く前の伝説のコンサートにおいてアレンジを担当していたと聞いて、時空を飛び越えてリンクしたようで目まいに似た感激があった。聴きながらジャケットを手にして眺めていたら、裏側のクレジットに「All arrangements by Paul Simon, David Matthews,…」。
2024年の八戸で、このようにして再びレコードを聴くことになるとは全く思っておらず、長い旅を経てきたような気がふとした。
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