菜膳わたすげ ふるさと昔料理 その一
旬の食材を取り入れ、体に優しい和食や八戸の郷土料理を提供してくれる菜膳わたすげ。
こちらの女将、山本康子さんは料理研究家としてNHK八戸文化センターで料理教室の講師も務めています。
南部地方の郷土料理として定着したせんべい汁やいちご煮といたメジャーな料理ばかりではなく、今ではあまり作られなくなった昔ながらの料理を伝えていきたいと、この「昔料理」の連載は始まりました。
第1回目の料理は「いもの団子汁」。
煮干しでだしを取った味噌仕立ての汁ものです。
「昔食べるものがなかったときに、いろいろな物を混ぜてかさ増しした料理なのよ」 テキパキと手を動かしながら、康子さんは話します。
「戦時中はこうして食べた・・・」というのが、お母様の語りぐさだったそうです。
具材はいも団子、ごぼう、ニンジン、長ネギとシンプル。
だからこそ、しっかりと煮干しから取っただしの旨さが味を決めるのです。
いも団子はじゃがいもをすりおろしているので、シャキッとした食感がクセになります。
少し多めに作ったいも団子を使って作った「いも餅の味噌焼き」はもっちりとした食感で、子供のおやつにちょうど良い感じでした。
「いもの団子汁」レシピ
材料:じゃがいも一人1個位、ごぼう・ニンジン・長ネギ各1本、すいとん粉、煮干し、味噌
● いも団子
1. じゃがいもは皮をむき、おろし器で粗めにすりおろす。
2. すりおろしたじゃがいもの水分を絞り、すいとん粉を加えて練るように混ぜ、耳たぶくらいの硬さにする。
3. 一口大の小判型にして沸騰したお湯の中へ入れ、浮き上がってきたら取り出して水の中へ入れておく。
● いも団子汁
1. ごぼうとニンジンはささがきにして水にさらしておき、長ネギは斜め切りにする。
2. 鍋に水と煮干しを入れて火にかけ、出汁をとる。
3. アクと煮干しを取り除き、味噌を溶かす。
4. ごぼうとニンジンを鍋に入れる。その後いも団子と長ネギを入れて少し煮れば出来上がり。
「いも餅の味噌焼き」レシピ
1. 細かく刻んだ赤じそを味噌に混ぜて、しそ味噌を作っておく。
2. いも団子の上にしそ味噌を塗り、焦げ目が付くまでオーブンで焼く。
※菜膳わたすげ酒まんじゅう(栗)を季節限定で販売中→八戸朝市通販
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。