政治言葉の倒錯、最高難度

五輪が終わりました。すぐさまに新型コロナの感染者の急増です。予想できたと言えばできたような事態がある一方で、九州、中部などの大雨、洪水、土砂災害は予想を超えます。今の地球の気候変動の規模からすれば、想定内ということなのでしょうか。
正常性バイアスに陥っていて危機感が足りないということなのかもしれません。感覚的には、危機感地球爆発とか隕石の衝突とか火星人襲来だとか、そっちのSFに近いと考えているのが自分の本心なのでしょう。グレタ・トゥーンベリさんに喝を入れられる資格は十分。
本当にコロナのコの字も打ちたくない気分ですが、どうやったって避けて通れない。コロナの対策が見えてこないと経済活動も本格的に再開できないし、何よりも心から生活が楽しめない。
菅首相は「重症患者や重症化リスクの高い人以外は自宅療養を基本に」との方針を打ち出しました。与党から反対の声が上がってもなお撤回せず「しっかり丁寧に説明し、理解を得たい」とのこと。
ここ数年前から「丁寧」「しっかり」「安全安心」「先手先手」「説明理解」など政治家が使う日本語が、ますます分からなくなりました。もともと「善処」「前向きに検討」などの役所言葉、政治家答弁はありましたが、前首相の「募っているが、募集ではない」あたりから言葉の倒錯がエスカレートしているように思います。
打ちながら「あれ倒錯って何だっけ?」と考えてしまいました。「私は誰?今どこ?いつ?」など認知障害レベルに陥っているような気さえします。goo辞書では「さかさにすること」と説明されています。
さてパラリンピックはどうするのか。いずれパンデミックの地球を離れて、月とか火星でオリパラを開催するのでしょうか。大富豪だけが宇宙船に乗って観客席に座り、貧乏なパンピーは超大型テレビジョンあるいは3Dホログラムでパブリックビューイング、スポーツバーでビール代わりにワクチン打って、歓声を送る――倒錯した夢だ、悪しき想像だ!

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